CEO 熊澤治樹


森を活かし、地域を循環させる
“持続可能な社会の仕組みづくり”

今後は住宅だけでなく、店舗・オフィス・公共施設といった非住宅分野にも木造を広げることに力を入れていきます。私たちが木造建築を推進することは、単に「木の家を建てる」ことではなく、森を活かし、地域経済を循環させる“持続可能な社会の仕組みづくり”につながっていると考えています。

さらにその先には、森の木をより深く理解し、原材料の段階から関われる体制づくりも視野に入れています。木の伐採から加工、建築までを一貫して手がける“垂直統合”を進め、いずれは自社で製材所の運営にも挑戦したい。森を循環させる仕組みを自分たちの手でつくることこそ、私たちの次なる挑戦です。

ワクワクする価値を、
ビジネスで具現化する

私自身、カスタムバイクでのソロキャンプやバックカントリーなど、森や山や川におけるアクティビティーを通じて地域をフィジカルに深堀りしています。こうした趣味が、地域の歴史的・地理的・産業的な成り立ちを、フィジカルな経験を伴うことで解像度高く理解することに役立っています。

そして地域の社会課題を考える際に、エリアならではの特性も活かした、ワクワクするアイデアを導き出す源泉となっています。変化を読み解き、感じ取りながら、これまでにないワクワクする価値(=需要)を創造し、クリエイティブに提供し続ける(=供給)ことこそが、これからの地域に愛される企業の姿だと確信しています。

ビジネスで地域社会の課題を解く。
「宝(=需要)の山」への視点

私たちは、単に家を売る会社ではありません。実際に地域で活動していると、避けては通れない多くの社会課題に出くわします。しかし、私はこれらを悲観的に捉えてはいません。むしろ、私たちの技術で解決できる「宝(=需要)の山」だと考えています。

■住まいと景観:
 増え続ける「空き家」や、利活用が進まない「老朽化ビル」
■次世代への継承:
 団塊ジュニア世代への「大相続時代」に伴う不動産問題
■産業の持続性:
 製造業の「労働力不足」と、外国人労働者の「共生レジデンス」整備
■自然との循環:
 適切な間伐や利用が求められる「山林問題」や「次世代農業」
■地域の魅力:
 インバウンド需要を取り込むための「宿泊施設・観光」の不足

これらは一見、バラバラの問題に見えるかもしれません。しかし、「建築」「土木」「不動産」「飲食・サービス」という私たちグループの知恵と技術、そして地域のプレーヤーたちとの連携があれば、ビジネスを通じて持続可能な形で解決できるものばかりです。

「一本足打法」からの脱却と、
ポートフォリオ型経営の確立

こうした背景から、事業ならびに組織のリストラクチャリングを2020年頃より水面下で構想し、2023年にホールディングス会社である「株式会社イチテンゴ」を設立しました。建築・土木・飲食/ライフスタイルの3社を経営管理していく体制へと移行し、「一本足打法」ではなく複数の事業が支え合うポートフォリオ型経営への変革を、想定以上の速度で実施することとなりました。

地域社会問題を根本的に解決するには、従来から存在するモデルやサービスを導入するだけでなく、そのエリアにとっては新しく、クリエイティブで、ちょっとした遊び心のある施策が求められるものと感じています。行政や大資本だけでなく、地域の中小企業やプレイヤーたちこそが、そういった地に足付いた遊び心のある制度やモデルやサービスなどを開発していくのだと感じています。

持続可能な組織を構築し、
豊かな人生を自らデザインする

マネジメント層がベクトルを合わせて組織を駆動できるようにし、人事制度や管理会計や情報システムなどといった各種の経営をコントロールするためのツールを磨きこむ。組織を最新の目的地に到達できるよう、“持続可能な形”に変えていくことが、経営者としての責任だと考えています。

その先にあるのは、後悔なく愉しんで生きる、そんな豊かな人生を実現すること。地域の人口減少ならびに人口ピラミッドの変化を読み解き、感じ取りながら、これまでにないワクワクする価値(=需要)を創造し、クリエイティブに提供し続けることこそが、これからの地域に愛される企業の姿だと確信しています。地域の課題を高い解像度で観察し、そこからワクワクするローカルエコノミーを創造すべく、イチテンゴグループ全体を牽引していきたく思います。