北面の窓は、実は心地いい? 暮らしを変える「窓」の話。
光や風を取り込む窓、眺望を楽しむ窓、
デザイン性を高める窓…窓の形や役割はとても幅広く、
「窓の設計によって、家のクオリティは70~80%決まる」
と言っても、過言ではありません。
奥の深い窓の世界について、
愉しみ方をご紹介いたします。
「北の窓は小さくすべき」と思っていませんか?
住まいの窓をイメージするとき
「南面に大きな窓、北面は小さな窓」
というのが一般的だと思います。
その考え方を払拭する、新しい窓の世界をご紹介いたします。
リビングの南北面がすべて窓、という大胆なお住まいです。
キャンプが趣味であるアウトドア派のご主人様と、
インドア派の奥様、おふたりの要望に応えて設計をしました。
日当たりのいい南の窓辺で、ご主人はアクティブに過ごし、
柔らかな光が差し込む北の窓辺で、奥様は読書にふける…。
自然光によってご夫婦の居場所をゆるやかに分けたデザインです。
北からの光は四季を通して一定なので、
読書や仕事、趣味の作業に適しています。
光の量も十分確保でき、
この写真のようにくもりや雨の日には
むしろ北側の方が明るくなることもあります。
もし北面の眺望がいいロケーションであれば、
北の大窓を愉しんでみるのもおすすめです。
北面の窓を大きくすると、寒くならない?
北側の部屋に行くと、ヒヤッとした経験はありませんか。
北の窓を大きくしたときに気になるのが寒さの問題です。
先ほどのお住まいを外から眺めてみると、
南面と北面の半分を窓が占めていることが分かります。
このように大きな開口部があっても快適に暮らせる秘密は
「窓の進化」にあります。
というのも、夏の熱気の70%は窓から入り、
冬の暖房時の暖気の50%は窓から逃げていくといわれます。
そこで近年の高気密高断熱住宅では2枚のガラスを組み合わせた
「Low-E 複層ガラス」が主流となり、断熱性がぐっとアップしました。
さらにラ・カーサでは、
太陽光を取り込む「断熱タイプ」と
外の熱をカットする「遮熱タイプ」を使い分けています。
高性能の窓のおかげで、
真夏の蒸し暑さや、真冬に窓の近くに行くとヒンヤリ…
といった気温差を防ぐことができます。
大きな窓と耐震性は両立できる?
さて、北面の窓の話からは少々脱線しますが、
「窓を大きくすると耐震性が気になる」
という方は多いのではないでしょうか。
ラ・カーサの住まいでは、
「耐震等級3」という最高等級の耐震性を確保しています。
今回ご紹介したお住まいも木造住宅でありながら、
大胆な開口部と耐震最高等級の強さをしっかりと両立。
ラ・カーサの設計力・技術力を凝縮した一邸となりました。
とくに木造住宅では、
サッシ(窓枠)の位置・大きさが構造全体に影響しますので、
窓は設計の初期段階で確定します。
住んでからは変更が難しい窓のこと、
ぜひこだわってみてはいかがでしょうか。
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