ハーブとアロマ、 暮らしにどう取り入れる?
アロマセラピーと聞くと専門的で少し難しそうに思えますが、ハーブやアロマを暮らしに取り入れる方法はたくさんあります。ほんの少しの手間で、ストレスやスキンケアへの効果は思った以上のもの。今回は、ハーブやアロマの使い方についてご紹介します。
植物の恵みを力にする、フィトセラピーとは。
アロマセラピーは馴染みのある言葉だけれど、フィトセラピーは聞いたことがないという人もいるかもしれません。「フィト」とは植物を表すギリシャ語で、フィトセラピーは日本語で「植物療法」と言います。
このフィトセラピーの中に、植物の香り成分を用いたアロマセラピー(芳香療法)や、植物の薬草にもとづくハーブ(薬草療法)などがあります。地面に根を張る植物は、動物のように移動できないため、紫外線や害虫、細菌といった周囲の害あるものに対抗する成分を、自らの内に作り出します。
その成分による効能は植物によりますが、主に抗酸化作用(アンチエイジング)や解毒作用(デトックス)、美容やビタミン/ミネラルなどの栄養素補給などが挙げられ、心地よい香りが自律神経によい刺激を与えることで人間が本来持っている自然治癒力の働きもサポートしてくれます。
ストレスやスキンケア、現代の複雑なトラブルにこそ自然療法を。
植物は自らの身を守るために多様な成分を作り出していますが、その力が特に強く、また人間に役立つものをハーブ(薬草)と呼び、古代から世界中で医療にも用いられてきました。
ひとつのハーブにも多様な成分が含まれているため多方面に作用し、ひとつの成分量が少ないため緩やかな作用で赤ちゃんから年配の方まで安心して使用することができます。
フィトセラピーは歴史ある伝統的な自然療法のひとつであり、複雑化した現代にこそ必要とされる新しいライフスタイルとしても注目されています。
では、たくさんあるハーブから、何をどう選び、どう使ったら良いのでしょう。
まずは手軽にできるハーブティーから
お茶の代わりになるハーブティーは最も手軽にハーブを体感でき、楽しむことができます。最初はフレーバーティーのように好みの香りや味で選ぶと飲みやすく親しみやすいかもしれませんが、目的や場面に応じてハーブを選ぶことでその効能をより実感することができます。ポイントは、ずっと同じものを飲み続けないようにすること。その時々のココロやカラダ、お肌の調子に合うものを取り入れるのが良いそうです。
1.目的で選ぶ
リラックスするならジャーマンカモミールやパッションフラワー、
デトックスにはダンディライオンやアーティチョーク、
胃腸にはペパーミントやレモングラス、
美肌にはローズやローズヒップ、
風邪予防にはエルダーフラワーやユーカリなどがおすすめ。
2.場面で選ぶ
目覚めのハーブティーには爽やかなローズマリーやペパーミント、
食前食後には消化を助けるジャスミンやネロリ、
仕事後や就寝前には緊張をほぐしてくれるカモミールやレモンバーベナなどがおすすめ。
料理が好きな人は、ハーブソルト・ハーブバター・ハーブビネガー・ハーブオイルなどで料理に取り入れるのもひとつ。いつものレシピに少し加えるだけで香り豊かな一品になります。薬味のように仕上げにトッピングするだけでも味が引き立ち、お菓子作りに使えばお店のように本格的で豊かな風味が加わります。
香りに癒されたいならアロマオイルを
アロマオイルとは植物に含まれる揮発性の香り成分で、精油(エッセンシャルオイル)と呼ばれるもの。例えばローズの精油1滴に必要なバラはおよそ50本なのだとか。どれほど貴重な成分が高濃度に凝縮されているか分かります。雑貨店などにある香料を混ぜたオイルやフレグランスオイルはどちらもセラピーには使用できないので注意が必要です。精油100%のものを選び、子どもやお年寄りには濃度を半分以下にして使用するようにしましょう。
1.香りを嗅ぐ
芳香器で部屋に拡散したり、カップに入れた熱いお湯に数滴たらす。
ハンカチに数滴つけて持ち歩いたり、寝る時に枕元に置く。
2.オイルマッサージ
オイルの原液は直接肌につけないこと。
必ず植物オイルで希釈して、顔や頭、首、肩、手首など、全身をマッサージする。
3.アロマバス
お風呂に10滴ほどたらし、よく混ぜながら入る。
大さじ3杯の天然塩にハーブや精油を混ぜて作る入浴剤もおすすめ。
足浴や手浴をするなら、洗面器のお湯に数滴たらす。
アロマオイルだけでは物足りなくなったら、ハーブをアルコールに浸けて成分を抽出した「ハーブチンキ」に挑戦してみては。化粧水・うがい薬・マウスウォシュ・ルームスプレーなど、様々な利用法があります。
最初はいい香りだなと思う程度でも続けるうちに、少しずつココロやカラダの変化に気づくかもしれません。ぜひ継続して日々の暮らしに取り入れてみてはどうでしょう。
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