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ウッドショックでどうなる? 日本の木材供給事情

2021.05.01 建築
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最近になって世界的な木材不足が深刻化してきました。

アメリカの住宅需要に端を発し、

様々な要因が重なって多くの木材が値上がりしていることから、

業界では「石油危機:オイルショック」ならぬ

「木材危機:ウッドショック」と呼ばれるほどに。

 

これによって日本の新築住宅事情はどうなっていくのでしょう。

 

 

そもそもウッドショックとは?

今、住宅業界で大きなニュースとなっている「ウッドショック」。

外国産木材のコストが高くなり、

輸入量も減って品薄になっているため、

木材価格は3割ほど上昇しました。

 

国際的な木材の先物価格はこの1年で5倍にも跳ね上がっています。

これにより日本に輸入している外国産の木材が手に入りにくくなり、

「工期の遅れや着工の目途が立たなくなる」という不安の声が上がっています。

 

「ウッドショック」は、これまでにも2度起こっています。

1度目は、1990年代にアメリカで絶滅危惧種のフクロウを保護のため、

天然林の伐採、輸出が規制されたことをきっかけに起こりました。

また、2008年のリーマン・ショックが起きる直前に

好景気による住宅の建設ラッシュで、木材の価格が上昇し、

2度目の「ウッドショック」となりました。

そして、今回コロナの影響により3度目が起こったわけです。

 

コロナ禍のステイホームで、世界的な新築住宅ブームに

今回のウッドショックの大きな原因として、

世界的な新築住宅ブームがあると言われています。

「おうち時間」が増えた影響で戸建て住宅の需要が大幅に増加。

特にリモートワーク先進国のアメリカでは、

郊外への移住でさらに需要が高まり、

新築住宅の販売件数はコロナ前を上回って

昨年度には160万戸もの新しい家が建てられています。

 

さらにワクチン接種の広がりによる景気回復への期待感も、

木材価格が高騰する一因とされています。

その結果、アメリカでは自国内消費のため輸出を制限しています。

 

日本の国産木材の自給率は4割程度

現在の日本の国産木材自給率は37.8%(2019年時点)。

高度経済成長期の1964年に「木材輸入の自由化」が始まると、

日本のマイホームブームも後押しとなって、

低価格である外国産木材の需要が高まり、

今では約6割を海外からの輸入材に頼るようになりました。

 

経済成長期にはその経済力で木材を大量に買い付け、

コストを抑えながら輸入材を安定供給することができましたが、

現在、圧倒的な購買力を持っているのは中国です。

 

コロナから早期に回復しつつある中国でも木材需要が急増しており、

高値で輸入を拡大している中国市場に世界の木材が吸い寄せられ、

先物産地価格は記録的な高値となっています。

日本の国産材自給率は9年連続で年々高まってはいるものの、

市場に反映されるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

 

今後の木材確保は日本全体の課題に

日本国内の在庫が少なくなっているばかりか、日本への輸入が滞っている状態のため、

住宅メーカーの大小問わず、今後の木材確保が日本全体の課題として急浮上しています。

従来の価格で日本に材木が回ってこなくなったことから、

国産材に切り替えて買い求める業者が増えています。 

とはいえ、今回は長期化の様相で、林業がもともと活発ではない日本の木材は、

供給量が少なくすぐに枯渇すると言われています。

 

日本の木材供給の未来

林野庁が新たな森林・林業基本計画を示し、

2030年の木材供給量を19年比4割増の4200万立法メートルとする数値目標を設定。

これまで鉄骨造が中心だった中高層建築物に木材の活用を進めるなど、

温室効果ガスの削減目標の影響もあって、

ようやく国も林業に注力していく流れが起こっています。

今後は各住宅メーカーも外国産木材だけに頼るのではなく、

「持続可能な社会」を目指してゆかりのある地場の木材を使用する

などの動きをとっていくことが予想されます。

ラ・カーサでも将来的な木曽川流域材の使用を検討しているところです。

今回のウッドショックが結果的に日本の林業や木造建築の活性化につながるといいですね。

 

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