うまい飯への執着
「一汁三菜」、「一汁一菜」。和食の基本を表すこの言葉を近年の日本食ブームもあってかよく目にいたします。
その和食の主役となるのは、日本人が大好きな米のメシ「ご飯」です。
若い方や海外生活が長い方は別かもしれませんが、「ご飯」がなかったら食事をした気がしないという方や、お米のブランドや炊き方に自分なりのこだわりを持つ方も多いのではないでしょうか。
かくいう我が家も2年ほど前、主人と息子が選んだ6万円以上もする炊飯器を購入しました。各メーカーのサイトや比較サイト、家電量販店にも足を運び、大の男二人が真剣に見て悩んで選んでいたのを思い出します(笑)。
そんな日本人の主食であるお米もその国内での消費は年々減少し、1962年には(この年日本初の自動改札機が設置され、ツイッギーが来日、美濃部亮吉が東京都知事に)1人1日324g (2合強)だったものが、2016年には半分以下の149g(1合弱)になっています。
高齢化や糖質オフダイエット、パンブームもあり、量より質。だからこそ美味しいご飯を食べたいという欲求が更に高まっているのは頷けます。日本の家電量販店に並ぶ炊飯器の種類の多さに海外の方はとてもびっくりされるそうです。
昔から大釜で炊いたご飯や旨い、炊きたてが一番美味しいねと言われてきました。本来なら一回に食べる分だけ炊くのが一番美味しいのすが、共働きが普通となり、ご飯は1日分を炊いて保温で保存して食べるというご家族が多いようです。
炊飯器の機能はコンセプトに合わせて機種ごとに取捨選択されびっくりするほど進化しています。炊く機能だけでなく保温機能も。我が家の炊飯器も一定時間がすぎると加温しながらパサパサにならないように24時間キープしてくれます。もちろん不味くはないです。ただもちもち感やふっくら感をキープできているか、「美味し〜い♪」という幸福感を感じるかというと別物です。
我が家では、食事時間がバラバラになりがちな平日は炊きたてを一食分づつ小分けして冷凍し、レンジで解凍していただくということもします。1人の時はこれで十分。炊飯器で保温しておいたものよりチンしたご飯は格段に美味しいのですから。でも家族が揃った週末もこれでは寂しい。食卓に置いても様になり美しく、ご飯を美味しくいただける「おひつ」をただいま検討しているところです。
炊いた直後のお米は表面が水気を帯びていて、そのまま茶碗に盛ると旨味が湯気とともに抜けてしまいますが、「おひつ」に移すことで水分を程よく吸い上げ、ふっくら美味しくしてくれます。
陶器・セラミックの「おひつ」はそのまま冷凍や冷蔵ができますし、電子レンジにも使用可能なものが多く、普通の食器と同じように洗剤で洗えてお手入れが楽くなのは魅力です。ただ大きめのものだと少し重い。割れる心配もあるのでおっちょこちょいな私は少し心配です。
昔ながらの木の「おひつ」は天然の殺菌成分でおひつを衛生的に守ってくれるし、ほんのり木の香りもして旅先のような風情を楽しめそうです。ただし毎回綺麗に洗ってからしっかりと乾燥させないといけない。私には毎日使ってからお手入れする自信はないのですが、週末のおうちご飯を楽しむアイテムと考えたらとても魅力的な気がしています。
江戸時代から使われていたという「おひつ」。先人は炊いたご飯を「おひつ」に移して食卓に運び、残ればそのまま保管。暑い地方では夏は炊いたご飯が腐りやすいので、飯籠に入れて井戸の上や軒下などの涼しいところへ吊るしていたそうです。

出典元:taketora.co.jp
温暖化の影響で今年の夏はうだるような暑さで、まだまだ残暑が続きます。美味しくご飯をいただく知恵と工夫は先人からまだまだ学べそうですね。
tsunagu|ツナグ|の多治見店でも「おひつ」を扱っていますのでご紹介いたします。
天然杉の香りが心地良い「柴田慶信商店」のおひつです。
曲げわっぱの伝統的な製法を活かし、現代の生活にそっと寄り添うように作られている「マゲワ」シリーズ。天然杉の柾目を使いお湯に入れて曲げ山桜の皮で綴られた、タガのないすっきりとしたデザインのおひつです。
炊きたてのご飯を移せば、白木がご飯の余分な水分を吸収してくれるのでご飯がべとつかずふっくら。冷めても美味しさが保たれます。また天然杉の香りが食欲をそそり、杉の抗菌効果でご飯が傷みにくいというのも嬉しいですね。
こちらのおひつは tsunagu Onlinestore、tsunagu 多治見店舗で取り扱っています。入荷するとすぐに SOLD OUT になってしまう人気商品ですので、売り切れの際はご容赦ください。
それから柴田慶信商店の天然杉でできた白木パン皿(小)、こちらもおすすめです。
焼きたてのトーストのサクサク食感が食べ終わるまでずっと続く、トーストが抜群に美味しくいただけるというもの。ぜひチェックしてみてください。
どちらも食欲が低下するこの季節にオススメの品です。