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蛍の光と窓の雪

熊澤治夫 熊澤治夫 | laCASA CEO

2017.12.20 インテリア

『蛍の光』と聞いて、皆さんはどんなことを思い浮かべますか?

日本では卒業式や「あっ!デパートの閉店だ」って思う人も多く、そのため別れの歌と認知されていますが、もともとはスコットランド民謡で、古くからの友との変わらぬ友情を詠った歌です。そう聞くと、何処からかスコットランドのバグパイプの音色が聞こえてきそうですよね。また英語圏では、new year songとして新年のカウントダウンで歌われているのはご存知の通りです。

そして私がこの歌に触れて思うのは、冒頭の歌詞の意味。『蛍の光、窓の雪、ふみ読む月日、重ねつつ』という日本語の歌詞が付けられた明治時代にあっては、電灯の普及はまだまだであり、大多数の家庭で本を読むのはローソクの灯りや月明りであったんでしょうね。「窓の外に積もった雪に反射した月明りで本を読む情景」や「初夏の月明りの中で庭を飛び回る蛍を窓の外に見ながら本を読む情景」。そんなしっとりとした夜半の情景に、心が落ち着いてくるのを覚えます。

 

人には、日中は太陽の光のもとで身体も心も快活に行動し、夜は静かに落ち着いて身体を休め、心を癒すという循環が必要であり、そのように身体も心もつくられているのだと思います。世の進歩のスピードがせわしなく速いなかで、昼間は陽光の中で忙しく働き、夜もLEDライトの下でパソコンの画面や液晶テレビの画面、はたまたスマホとニラメッコの日々に、身体、心は次の日に向けて再生の夜を過ごせているのでしょうか???身体や心が悲鳴を上げていませんか?

 

ラカーサの家創りでは、家の灯りは極力「白熱灯の色(LEDも白熱灯の暖色)」をお勧めしています。経済性や明るさばかりにフォーカスするのではなく、少なくとも“心が落ち着く灯りの色”にして頂きたいと思います。本来なら自然な月灯り、ローソクの灯り、窓の雪灯り、蛍の光(笑)と言いたいところですが、、、大切にしたいのは、家庭は身体や心の再生や癒しの場であり、そうした人の心や感情を経済性に優先したいということです。

あまりに明る過ぎる空間では人は落ち着くことができません。私の家にやって来る友人は皆「家の中暗くない?」と、同じようなコメントをします。敢えて部屋全体の照度を落としていて、ダイニングテーブル、キッチンの手元などはペンダントやスポットで必要な時、必要な場所だけ局所的に照度を上げています。フロアランプやテーブルランプも使い分けることをお勧めします。我が家では、不経済だけど冬場だけ敢えて温かい白熱灯に変えている場所が何箇所もあるんですよ。

 

今は人のみならず生物にとって優しくない時代。ですが、ラカーサは家創りを通じて人の暮らしに寄り添い、身体や心が再生されるような家を創ることを心がけています。効率や経済性ばかりにフォーカスするのでは無い、エモーショナルな家創りが家庭を豊かにし、身体を、心を癒してくれるのだと思います。

読書は部屋の灯りを小さく細くして、スタンドランプの温かみのある光で愉しみませんか。

毎日の食卓は部屋全体の照度を少し落として、テーブルにある奥様の手料理にスポットを当てて、より料理を愉しみませんか。

そしてベッドルームの照明は仄かな光で、冬場には柔らかな暖かさを出してくれる白熱灯に変えるのもよいですね。

 

蛍の光、窓の雪、仄かな光が人を癒してくれます。

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