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ソフィテルレジェンドメトロポール

熊澤治夫 熊澤治夫 | laCASA CEO

2017.10.17 建築


出張でハノイに行っていました。

写真はハノイのソフィテルメトロポールホテルと、古き良き時代の車シトロエン.トラクシオンアバン11cv。流石にベトナムはフランスのコロニーであっただけにコロニアル様式の美しいホテルがあり、その佇まいにピッタリな車が似合っていました。またメトロポールホテルの創業が1901年だと聞いて、ラカーサの1年先輩という偶然にも思わず感動です。

 

時を重ねた建物や車を、手入れしながら日常として当たり前のように使う事の素晴らしさを改めて実感する一方で、当然ながらメンテナンスには費用と手間がかかります。今の時代には不便と思うことも享受する情熱が無いと辛いかもしれません。案の定、朝食時に私が座っていた席にはガラスの天井から雨がボトボトと落ちてくる始末。そんな時にもSINCE1901の看板を背負ったウエイトレスのお姉さんは動じません!「ガラスルームは時々こういうこともあるんです、、、席を移動されますか?」と悪びれずに言われてしまうと、妙に納得してしまいます。こちらも「しかたがないよね」って、、、時を経た建物が人の気持ちを鷹揚にしてくれるのかもしれません。もちろん、頭上からの雫よりもテラスルームの雰囲気や気持ち良さが優っているからで、普遍的な美しさと心地よさは、手入れをして受け継いでいく価値があるということでもあります。

 

住宅の設計ディレクションをする時に大切にすべき事は、顧客の「現在の要望」にとらわれ過ぎないということです。それは「普遍的な美しさや心地よさ」が備わっているかを見極めるということ。家を建てるという高揚した気分で住宅雑誌の事例を見たり考えたりすることはもちろん大切です。ですが、その時の気分やイメージが先行したデザインスタイルの欲求は、歳月の経過とともに薄れたり変化するのが普通であり、人の成長とともに感性も成熟するにつれて陳腐にさえ感じるようになるものです。10年、20年、それ以上の年月の後に顧客自身がどの様に感じるかまでを考え、想像した上でのディレクションが必要だと思っています。いまカッコイイというデザインがあったら、そこにエイジングというフィルターをかける。より大人感を振り掛けるという思考を加えた上で、品という要素を添えていきます。もちろん、メンテナンスという視点も忘れません。永く快適に使い続けるには、手入れのしやすさも重要ですから。

 

住宅は洋服や車などとは違い、一桁以上の年月や世代を超えて使われ寄り添ってもらうものであるからこそ、普遍的な品を伴った美しさが必要なのだと思います。

男は品良くカッコイイ。

女は品良く可愛らしい。

車も品良くオシャレに。

洋服も品良く自分らしく。

住宅だって、品の良い美しいバランスの設計でありたいものです。

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